当工房で行っている器の修復(漆による繕い)、ご依頼の品がまたひとつ完了しお客様の元へお届けしました。
今回ご依頼の品はだ円小鉢という粉引の器。以前作っていた色目(手前:現在は廃版)と
現行の2種類で器の表面の色・質感が違う事から最後の仕上げも変えてみました。
定番の粉引の方は錆漆で全体に形を補った後、上から呂色漆(艶のあるアメ色をした漆)を
3回重ねて完了。元々器表面に出ている黒い点と違和感の無い様にしました。
もう一つの粉引はベージュ色をしているので赤漆(呂色漆にベンガラを混ぜたもの)
の上から銀を蒔いて完了(銀継ぎ)。銀は同素材のアクセサリーの様に
次第に黒っぽく変化していくので使い込む程に周りと馴染むことでしょう。
また毎日の食卓で活躍してくれることを願っています。
ご依頼ありがとうございました。
T POTTERY 陶芸工房では当工房が制作・販売した器で使っているうちに欠けたりひびが入ってしまったものをお預かりし、漆による繕いを行っています。
詳しくは当HP「繕いの日」をご覧ください。