今月の繕いの日の報告
前回の金固め(蒔いた銀の上に漆を染み込ませる)という工程を終えた器の表面を
鯛の牙で磨き艶を出していきました。
この工程を「金磨き」と言い、いよいよこれで金継ぎは完成となります。
少し専門的になりますが漆の表面に蒔く金(銀)粉には消粉・丸粉の2種類があり、
消粉を使うと蒔いた時点で艶が出るのでこの様に後で磨く必要はありません。
しかし消粉の表面はごく薄く、耐久性に劣るという欠点があります。
その点丸粉は磨く必要はありますが漆の表面に比較的厚く乗るので剥げにくいのが特徴です。
当工房では金・銀を仕上げに蒔く場合、丸紛を使う様にしています。